Running On The Winding Road 20111121

すごく危ないコラム。

20150916

彼とは、30歳の時に知り合って
4年半くらい共に過ごしていた。

ふたりの出会いは、いまではめずらしくはないSNSでの出会いだった。
同じバンドが好きで
ただ、同じフェスに行っただけだった。
しかも、別々に。
よくわからないが、気が合って会うことになった。

会ってみたら、変わっている人だったが
とにかく自分自身に自信のない人だった。
いい人だと思った。
会ったその日に付き合うことになった。
それから、ずっと一緒にいる。


ふたりは、付き合って半年で結婚をした。
ふたりは、お金の計算ができなくて
行きたいライブに行き続けた。
通りもしない道理を、貫き続けた。
ふたりで、勝手に世の中をねじ曲げてルールを作った。
適当ではないけど、楽しさを求めた。


あたしは、あたしで自分自身の譲れない夢に向かい続けた。
叶うはずもないのに。
彼を振り回しては、迷惑をかけた。
もう、まともになんか生きてなかった。
ふたりの生活は、とっくに破綻していた。


いろんなことに嫌気がさしたあたしは
離婚を持ちかけ、
離婚の話から3時間足らずで離婚が成立した。
全て、あたしの勝手だった。
彼の気持ちなんか考えてなかった。
離婚届を書いてるときも笑っていた。


彼を失ってから、あたしは自分の念願の夢を叶えた。
希望に満ち、毎日が楽しかった。
でも、それは長くは続かなかった。
自分の存在さえも、認めてくれない職場で必死でやれることはやった。
しかし、壊れた心は直らない。
日々の激務と暴言に耐えられずに
簡単に夢と希望を捨てた。
最低だった。
自分が、こんなに無能でふざけた人間だなんて思わなかった。
しばらく、彼の目が見れなかった。

気づいたら、あたしは病に倒れていた。
もう、あたしの手の中にはなんにもなかった。
死を毎日考えた。
本当に、ふざけた人間だった。


なんとか、春には持ち返したが
あたしは仕事ができる状態じゃなかった。
本当に、存在価値のない人間になった。
もう、戻れない。
進行する病気と離れていく彼の気持ちだけは、理解できた。


来年の春が訪れる頃
彼は桜が綺麗な生まれ故郷に帰ることになった。
離婚しているので、所詮は他人。
止めることもなかった。
生まれ故郷で、人生をやり直すと言っていた。
彼には、純粋に幸せになってほしい。
と思った。
愚かなことに、失ってから
彼を本当に愛していることに、気づいた。
でも、あたしには彼を幸せにするものがまるでないので
春には、黙って見送ろうと思った。
本当は
彼が出て行くなんて思わなかった。


彼は、もっと幸せな結婚生活を望んで、楽しみにしていたはず。
あたしは、それを全て壊した。
どこまで罪深いんだ。
生きている価値すらない。


最後に、なにか言うならば


ごめんね。
こんな感じになるつもりじゃなかったんだ。