Running On The Winding Road 20111121

すごく危ないコラム。

20150908

人間は、諦めることも肝心だと思っていた。
とにかく、自分自身を冷めた目で見るしかなかった。
一生、このまま生きていくんだと思っていた。


2月に不調を訴えて、4月に病院に行ったときには完璧にメニエール病が出来上がっていた。
死なないけど、完治しない病気。
終わりのない、目眩と吐き気。
聞こえない右耳。
雲の上を歩くような、謎の平衡感覚の無さ。
階段さえも使えなかった。
電車の隙間が怖くて、電車さえも乗れなかった。

薬を飲んでも、よくならず
主治医じゃない先生には
脳神経腫瘍の疑い
と、言われた。
帰りの電車で、ひたすら泣いた。

夏になり、主治医はメニエール病を疑って治療をしましょう。
と方針を決め、特効薬のまずいシロップと錠剤を飲み続けた。
脳神経腫瘍は、秋に診断してもまだ命に余裕があると言われた。

最近は調子もよく、8月には勝手にライブ復帰もしていた。
おうちにいるときは、あまり薬を飲まなかった。
仕事の許可も出たが、ちゃんと診断されてから仕事に就きたかった。
そして、特効薬であるシロップはほとんど飲まなくなっていた。


そして、ついに特効薬のシロップの完全休止の診断を下された。
目眩の錠剤も減った。
完治はしないから、かなり良好な状態になったということだ。
これからは、1か月おきに通院して良くなれば、体調が悪くならない限り通院さえしなくてよくなる。
半年に渡る壮絶な闘病が、ほぼ終わった。

一度は、脳神経腫瘍とまで言われ
堕ちるところまで、堕ちた。
完全に、死を覚悟した。

メニエール病と言われたときは、一生薬漬けなんだ。と投げ捨てた。
初めて、特効薬のシロップを飲んだときは吐き気で3日間も、なにも食べられなかった。
諦めようとした。
でも、諦めきれなかった。
絶対、元気になってやる。
と心に決めた。


一度、死を覚悟すると怖いものが無くなるね。
昔と比べて、強くなったかはわからないけれど、いまなら好きなことができる気がする。

人に押し付けられない、自分自身の歩幅での生き方。
あの時、
26歳で無くした全てが、帰ってくる気がした。
もう、人には流されない。

あたしは、あたしの歩幅で歩いて生きてみせる。
自分に負けず嫌いになって、生きてみせます。


それでは。ごきげんよう。